2016年10月

少し前になりますが、私が会社を退職するまでのストーリーを、日経DUALにて書かせてもらいました。

「39歳で初産、私のキャリアどうなっちゃうの?」4回シリーズです。

http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=8653&page=1

娘の病気が多すぎて、必死に頼んだ病児保育では、けがをさせられ、頼める身内もいない。 

子どもの病気がこんなに多いなんて知らなかった。

会社を休んで怒られる恐怖。高熱の乳児を抱えてどうしていいかわからなくて、心身が凍り付く。

http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=8667

長年、経験を積んだ仕事には戻れない。

わざと勤務時間を遅くまでにされる。

社内公募で採用の企画はつぶされた。

退職を考えて、いろんな人に相談して、正社員の立場を捨てるなって言われた。 

http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=8669&n_cid=DUALFB01

…こんな経緯を書きました。

この記事には、会社の名前や業種を出していないし、会社を批判するために書いたわけではありません。

他のママも悩んでいるだろうから、ジャーナリストとして伝えなきゃいけないと思い、ギリギリまで挑戦して書きました。

特殊な業界にいたということもあるけれど、20年前の入社時を振り返ると、ハラスメント、長時間労働は当たり前でした。

地方や全く違う部署にポーンと出されて、同僚も上司も男性ばっかり。

1人で泊まり勤務もあるし、新人にはわざと休日を与えない。

上司・先輩の言うことが絶対で、プライバシーはない。

今はハラスメントや休日については監視が厳しくなったようですが。

そういう修行を経て、いろいろな部署を経験して、結果を出すと、特に女性は敬遠され、追い出され、つぶされる。 

男性だって過労や精神的な問題で病気になっているし、信じられない結果になった先輩もいた。

そんな中で、子持ちの女性が実力で勝負しようなんて無理だった。

最近、過労死のニュースや女性の活躍うんぬんの話題を目にするたび、感じるモヤモヤは何だろう。 

たぶん、子持ちが働きにくい問題と、根本が同じだから。
     
先日、道でばったり会ったママは、すごいキャリアがあるのに、ハードな正職員を辞めて、非常勤になったそう。

「極貧だけど、子どもといる時間ができた」って、表情も明るくなっていた。

私だけじゃないんだ、と改めて思いました。

正直に言うと、私は退職してから、「会社にいたかったな」「ポジションがあれば、たくさんいい仕事ができたのに」と妄想しています。

でも長時間労働が必須で、目立たず上司に気に入られることが大事な組織では無理なんだよね。

誰かが家事や子どものケアをしなければ家庭は成り立たないから、女性が背負うケースが多い。

組織を辞めても、仕事も家事も育児もしようとすると、夜や休日の仕事・付き合いは誰かに子どもを預けて行かなきゃいけない。社会の風潮は変わらないから。

子どもの預け先がないからって断って仕事をもらえなくなるのも困るから、頭の中でシャーっと「夫はこの日、遅いな」「シッターさんに頼めても、その後の飲みは無理だ」と算段し、うまい言い訳を考えて丁重に断り、、

「誰かがやってくれる」という感覚は、男性には多いですよね。

昔、取材したことのある有名人が(奥さんもタレントで、仕事している)、 雑誌インタビューで「ご飯ができていて子ども達の声がする家に帰るのが理想」って話しているのを見て、モーレツな違和感。

奥さんの気持ち、考えたことありますか?って、本人に聞いてみたい。

誰が、家庭の維持と子どものケアをしているの~?って言いたくなる。

私は女性の権利を主張するタイプではないんですよ。

男性と同じ条件で、夜勤や出張をして、パンツスーツ着て現場に行って、バリバリ働いていましたから(笑)。

高年齢出産して、仕事のキャリアも生かしたかったけど、あまりに現実が厳しかった。

退職後、娘のケアや家のことを、どこまでやるかつかめていません。そして新しい仕事も。

まだまだ試行錯誤しています。(なかのかおり)

先日の養子を迎えた家庭の物語に続いて、日本女子大・林教授のインタビューを紹介しました。

http://m.huffpost.com/jp/entry/12532236?

厚生労働省研究班で、養子縁組の調査にも取り組んだ林教授。

制度の現状、課題を客観的に話してもらいました。

仲介をする機関(児童相談所)に、これしか専任スタッフがいないの?

民間団体は、お金の面が見えにくい。
 
それ以前に、母子で生きていくのをまず支えるべきだけれど、住まいや仕事、サポートが乏しい現状。

その支援を頑張ったうえで、

記事で紹介した家庭みたいにあたたかい場所で育てられたら一番だと思いました。


私も、難しい部分をかみくだいてまとめるため、いろいろな資料を集め、力を尽くしました。
(なかのかおり)


先日、4歳の娘が久しぶりに盛大なけろけろりんで、びびりました。

しばらく、おなか痛い、と言って顔色も悪く、、娘は熱性けいれんと胃腸炎によるけいれんを起こしたことがあるため、大したことないし〜と軽く言えないの。

ベビーのときから吐きやすく、電車や車にもよく酔いました。最近はけろけろしなかったので、成長かしらと油断して着替えも持ち合わせず。

カフェの店員さんが優しく、お手ふきやビニール袋を持ってきてくれました。片づけて、習い事のウェアに着替えさせて。念のため子どもクリニックにネット予約。

100円ショップにもさすがに子ども服はなく、小さめの靴下だけ買って。そのまま習い事に行き、ウェアのまま帰りました。

娘は、1〜3歳のときに病気が多すぎました。病児保育やシッターさん探しに、看病。休むため会社に頭を下げ、ダメ出しされ、ボロボロの評価になり、自分も病気がうつり、疲弊しました。それで退職したというのもあるんです。

ところが、4歳クラスになり、4月〜9月は1回も発熱なし!10月に一瞬、熱が出て、けいれんを心配しましたが週末に休ませて無事。

それでも、インフルエンザの予防接種も始まり、モヤモヤする季節になりました。

子どもの病気について書いたコラムは、こちらです。


初めて子育てするかたは、参考になると思います。組織にお勤めのかたも、子育ての現実を知って下さい。

今も思う。

身内なり会社なり、サポートや理解があれば親子で苦しい思いをしなくて済んだのに。

これで少子化対策とか、女性が輝くとか、違うでしょ〜〜。

子どもの病気・第2弾のコラムも紹介します。(なかのかおり)

先日、がんの患者さんや家族が立ち寄って専門家と話をしたり、お茶を飲んでゆっくり考えたりできる場所「マギーズ東京」がオープンしました。

英国のマギーさんが20年前に始めた、患者さんたちが自分の持っている力を取り戻す居場所。

ここは、英国外では2か所目だそうです。

オープニングの日、あるメディアのエディターさんと待ち合わせて取材に伺いました。


場所は東京都江東区。ゆりかもめに乗り、「市場前」から歩いてすぐ。何かと話題の市場近くです。

屋外も飾りつけがされて、お祝いムード。早めについたので、カメラ場所取りの列に並びました。

会社勤め時代は、テレビカメラさんにどつかれながら写真を撮ったり、メモを取ったり、数えきれないぐらいの現場に行ったなあ。

しばらくして、木のかわいらしい建物に案内され、中を見せてもらいました。

マギーズオープン2



プレス陣が写ってしまったのですが、ダイニングの雰囲気がわかるトリミングで…。

ランプや、木のテーブルもこだわりがあるそうです。

着物で説明しているのが、看護師でセンター長の秋山さん。

もう一人の代表は、テレビ局記者の鈴木さんという女性で、がんの経験者です。

この奥には、ソファのあるお部屋があり、そこでもゆっくりお話ができそうです。

もう一つ、こちらも木をふんだんに使った別館があって、そこではヨガなどもできるみたい。無理のないエクササイズは心身に良さそう。

私が駆け出しのころから医療の取材をしてきた中で、

★がん患者さんのサロン

★患者グループのお話会、ヨガや座禅など自助グループ的なイベント

★企業が運営するステーション(がん経験者の女性が社長で、患者さんグッズや情報の紹介)

★NPOが患者さんを受け入れるスペース。カラーコーディネートやネイルのアドバイス

などもありました。 

だから、全く初めての試みというわけではないのですが、マギーズにはいくつか特徴があると思います。

★寄付金で運営しており、訪れる人は無料で相談できる。(平日10~16時)

★英国で始まった考え方に沿っているので、オープンマインド。専用の建物があり、場として安定している。医療機関や会議室と違ってあたたかみがある。

★代表の鈴木さんがテレビ局記者ということもあり、アピール力が強い。様々な分野の専門家・企業もボランティアで参加してきた。オープン式典には厚生労働大臣や区長、医療関係者も出席。地元の民俗芸能も披露され、周囲の理解を得ている。豊洲近辺で事業を展開する三井不動産も協力。

★秋山さんは訪問看護のベテランなので、看護方面にも強い。

2020年までの期間限定ということで、どうなっていくのか、気になりますね。

このとき、以前に取材させていただいた美容ジャーナリスト(がん経験者)の山崎さんとも、ばったりお会いしました。

山崎さんは、午後の公開ファッションショーで、メイクのお手伝いをすると話していました。彼女も頑張ってるんだ!と嬉しくなりました。

出会いとポジティブなエネルギーのある現場でした。(なかのかおり)

この夏、養子を迎えた家族の取材をしていた関係で、養子がテーマの映画「めぐりあう日」を見ました。

会社勤め中に仕事でお世話になった、岩波ホールさんからの紹介です。

ソウル生まれの監督さんが、養女としてフランスの家庭に迎えられた体験があり、養子をテーマにした映画は二作目。

原題が、強烈です。

「あなたが狂おしいほどに愛されることを、私は願っている」

ある作家が、娘にあてて書いた手紙の一節から取ったそうです。

愛している、ではなく愛されることを願っている…。

生みの親を求めた人にとって、支えになる深い言葉です。

母を探すロードムービーかなと思ったら、違うんですね。

描かれているのは、日常。

理学療法士の主人公、エリザ。息子と夫がいるけれど、息子を連れてパリから港町に移り住み、実母を探します。

患者さんの肌と心に密着する仕事の様子、夫や養父母との関係、息子とのこと。性や妊娠や子育てや。

現実のもろもろの合間に、生みの母を探して、それが意外な人で。

動揺した勢いで同僚と浮気してしまって、息子がそれを知って家出して…。

リアル。だけど、出てくる人たちのやさしい笑顔に引き付けられる。

だれが生みの母だったかは、ネタばれになっちゃうから書けませんが、みんな前を向く感じがさわやかなラスト。


最近は、大人の映画を見る機会があまりないけれど、物語にひたるのはいいものですね。(なかのかおり)

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