女優のドリュー・バリモアが好きです。

「E.T.」の子役を経て、人生いろいろあり、苦労もした模様。「チャーリーズ・エンジェル」は、かわいかったですね。

この映画に、主人公の親友役で出ていると知り、見たくなりました。

それにストーリーが、働くママのがんや不妊治療だって…。私が取材してきたテーマにがっちりです。久しぶりに試写室に行き、「マイ・ベスト・フレンド」を見てきました。


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 私は20代の頃、終末期医療という取材テーマに出会いました。

そして、ホスピスや在宅医療、グリーフケア、介護、産前産後(周産期)や精神の医療など、たくさんの現場に入らせてもらいました。そこで学んだのは、今を生きる大切さです。 


いつ死んでしまうかわからないから、毎日を悔いなく過ごそう。そして日常は当たり前ではないと、教えられました。

映画の話に戻ります。

主人公のミリー(トニ・コレット)は、2児の母。ロンドンでバリバリ働くオシャレ好きなママが、乳がんになります。

抗がん剤のつらい副作用。それをポップなビデオで子ども達に説明するシーンがあり、こういう伝え方が日本でもあったらいいと思いました。

ママが具合が悪いと、子どもの世話に手が回らなくなり、家が荒れる。夫だって仕事にサポートに頑張っているのに、すれ違ってギスギスしてしまう。

脚本家が自身のがん体験から物語を作ったそうで、リアル。主人公の演技も素晴らしいです。

まだ幼い長女へ「ママが死んじゃう」と告げる場面には、「生きていられるということは、何てありがたいんだろう」と涙がこぼれました。

悲しい物語になりそうですが、ミリーの小さいときからの親友・ジェス役のドリュー・バリモアがさすがの存在感。陽のオーラで中和しているんです。

がんの親友に振り回されつつ、ジェスは不妊治療をして、待望の妊娠。気を使って病気の親友に言えない、人の良さ。ドリューはもともと、ふくふくした感じが素敵ですが、妊婦役のジェスにはまっています。

ふっくらしていくジェスは、がんが進んでやせていくミリーと対比になるんですが、生まれる命があり、死に向かっていく命があるのも人生。自然な流れだと思わせてくれる展開でした。

また、衣装や、おうちのクリスマスの飾り付けがオシャレで温かい。詳しくはお楽しみですが、ミリーとジェスが「嵐が丘」の舞台まで行くシーンでは、美しい自然も見られます。

自分の意思でホスピスに入ったミリーは、母親(これまた強烈なキャラで、職業はベテラン女優という設定)に助けられて、ジェスの出産に立ち会います。

私が取材をしたときに学んだのですが、体調を心配して守りに入るより、本人がしたいことをかなえるのが、大事なホスピスマインドなんですよ。

死を前にすると、桜や見慣れた風景がとりわけ美しく見えるといいます。この映画で、そういった場面も見つけてください。

仕事も子育ても、向上心を持つのはいいけれど、いつのまにか満足感がなくなっている私たち

今のままで幸せ。
家族がいて、ありがたい。

改めて、気づかせてくれる映画です。 

映画館のレディスデーに、1人で見るのもおすすめ。泣いて、前向きな気持ちになれます。

ちなみに、ドリューはプライベートでもママになったとか。同じアラフォー世代として、やはり気になる存在です。

11月18日から、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー。(なかのかおり)